三重県いなべ市の藤原浄水場を訪問しました。(訪問日:平成26年7月3日)
浄水場:藤原浄水場 事業体:いなべ市水道部 所在地:三重県いなべ市藤原町山口字地蔵ヶ原3676番地 給水開始年度:2006年 緩速ろ過の施設能力: 3,800 m3/日 ろ過面積:(1池当たり)398m2 ろ過池数:4池 原水:浅層地下水(藤原町篠立三国ヶ岳4313番地で取水) 浄水処理プロセス:緩速ろ過-塩素消毒 |
藤原浄水場の原水を取水するための取水堰はトンネルの内部に設けられており、石灰岩地質の湧水を集めているためか、鍾乳洞を思わせるような炭酸カルシウムの沈積物がみられました。取水堰からは300mmの導水管が浄水場まで1.23km布設されており、トンネル内は大変涼しく別世界の気分でした。
藤原浄水場の緩速ろ過池の特徴は、ろ過砂の上を不織布のシートで覆っていることです。シートは厚さ3㎜幅1mで、ろ過池の縦方法に並べて敷いてあり、浮上及び移動防止のため砂を入れた塩ビパイプが載せてありました。生物ろ過膜がシートに形成されるため砂の汚れを少なくすること、ろ過池清掃時にシートを巻き取って搬出するため作業を容易にすることが目的です。搬出したシートは洗浄して再利用します。
また、石灰岩地質の湧水を原水としているため、シートの表面に薄い茶色の炭酸カルシウムの沈殿物のようなものがみられたことも特徴です。